一触即発の危機

軍事・経済等の国際的なアナリストである藤井厳喜さんの「world・フォーキャスト」10月中旬号に、ちょっと無視できない記事がありましたので、今日はそれをご紹介します。(要約文)

10月1日はシナの建国記念日である「国慶節」でしたが、翌2日~3日には、米・英・日本・オランダ・カナダ・ニュージーランドの6ヵ国が、沖縄南方海域で共同軍事訓練を行いました。その1~5日には、シナの爆撃機や戦闘機が台湾の防空識別圏に侵入。

このニュースは皆さんご存知だと思います。4日間で148機が侵入し、最後の4日だけで56機もの侵入があり、5日目はたった1機で、6日目以降の侵入はゼロ。(この流れを記憶した上で、以下を読んで下さい)

注目すべきは10月2日の訓練初日、アメリカの潜水艦が南シナ海を航行中、何か不審物にぶつかって乗組員11人が負傷しました。藤井さんの情報では、潜水艦の損傷部分を検証したところ、シナの無弾頭魚雷が当たった跡ではないかと。6ヵ国の合同軍事訓練初日に、シナによる手酷い事故。

つまりこれは、南シナ海での米中の軍事的な駆け引きの中で発生したものだという事です。海上では6ヵ国の軍艦が見守る中、水中での米中潜水艦の睨み合いで、シナが無弾頭魚雷を米潜水艦に発射し、米潜水艦を挑発したのではないかという推論です。

今回の事件は、明らかにシナが先に手を出してしまった状況。これがエスカレートすれば、米中戦争の規模ではなく、米・英・日本・オランダ・カナダ・ニュージーランドの6ヵ国を相手にする戦争になった可能性があります。

(でも、オランダ・カナダは仲裁役を買って出て逃げるでしょうし、日本は9月29日の総裁選終了直後、10月4日が臨時国会召集で、岸田総裁就任でしたから、まともな対応が出来ない苦しい時期。このニュースは菅さんには入っていたでしょうから、まさに冷や汗ものでしたね。)

事故の場面だけ見ると、米潜水艦がよく我慢したなって感じですが、これはそうではなく、危機管理能力の違いが出たのだと思います。ここではシナの「国としての未熟さ」が現れたものと見た方が正確でしょう。つまり、上の指令を仰ぐより、現場指揮官の感情的判断が優先された結果ではないかと。過去の世界大戦は、こういう小さな間違いから起こったのですがね。

そこで10月4日に、緊急の米中会談を決め、公式のニュースは10月5日に発表、6日には米サリバン外交補佐官とシナの外交補佐官が、スイスのチューリッヒで会談し、6日にはシナの台湾防空識別圏の侵入も収まったというお話です。

日本は最悪のケース、菅総理のままで衆議院選挙も延期、尖閣防衛と台湾有事に取り組むことになっていたのかもしれません。