旗艦モスクワ

沈没前、黒い煙上げる「モスクワ」 ウクライナ内相顧問が写真投稿 (msn.com)  2022/04/19 02:07

ウクライナのゲラシチェンコ内相顧問は18日、沈没したロシアのミサイル巡洋艦「モスクワ」だとする艦船の写真をSNSに投稿した。外観が大きく損傷して大量の黒い煙が上がっており、大きな爆発があったことをうかがわせる。乗組員にもかなりの被害が出た可能性がある。  写真は近くの船から撮影されたものとみられる。ロシア国防省は14日、火災により弾薬が爆発し、曳航(えいこう)中に悪天候で沈没したと発表していたが、写真で見る限りは海は荒れているようには見えない。

ロシアは認めていませんが、ロシアの旗艦モスクワがウクライナのミサイル「ネプチューン」で撃沈されたのは事実でしょう。記事にあるように、海は穏やかであり、「悪天候で沈没した」というのは虚偽だと思います。

しかし、ロシア海軍のMD(ミサイル・ディフェンス)の脆弱さを証明することになるので、絶対に認められないという事です。

また、ロシアでは「500人の乗組員は他の船に移っており、全員無事だ」と報道していますが、これほどの被害で全員無事はあり得ません。司令塔の艦橋部分が大破していますから、恐らくですが、50人くらいの兵士が一瞬で吹っ飛んだと思われます。

今回のウクライナ製ネプチューンミサイルは、かなり命中精度が高いものです。日本の最先端技術で言えば、「水面すれすれで飛行し、まず敵艦の形を認識。次に、後部推進軸と艦橋の位置を捉えて照準。これで、今回のように艦橋が破壊されれば、船の統制は失われます。

写真のように傾いたまま曳行されていますけど、普通の戦艦は、喫水線の下の隔室が細かく分かれており、破壊された部分を遮断すれば、沈没する事はありません。それが沈没したのは、この曳行中に、もう1発のミサイルを受けたのではと推測されます。ほぼ同時に2発のミサイルを着弾させるなら、同じ個所を狙うはずが無いからです。

これだけ傾いていたら、同じ側の火薬庫を狙えば、艦は真っ二つに折れて沈没します。ちょっとマニアックな話ですが、通常火災では、砲弾の爆薬は誘爆しません。着弾で怖いのは「発射薬」というものです。

一トン半近い砲弾を撃ち出すのに必要な装薬は330キログラムに過ぎませんが、ひっくり返していうと、そのくらいの装薬で、敵戦艦を葬るくらいの砲弾を飛ばせるということです。これは、こなさんの領分ですが【笑】

怖いのは、ニトロセルロースをニトログリセリンでゲル化して、あと焼食予防剤を練り込んだこの発射薬が、突っ込んできた砲弾が起こした火災に続いて燃焼から爆轟に変わることです。通常、一砲あたり100回発射できる装薬が積まれる主砲火薬庫が火災を起こせば、戦艦は大爆発を起こして、その位置から半分に折れて沈没します。

プーチンは、烈火の如くでしょうが、欧米は、ロシアの軍事力が20世紀のままのハリボテだったと判り、むしろ驚愕しています。あとは、戦術核を使うしか無いところまで近づいていますから。

沈没前のロシアの旗艦「モスクワ」です艦橋の前に主砲があります。この下部が爆裂したんでしょう。