田舎暮らし

最近は、田舎暮らしに憧れて一念発起、家族を連れて定住したのは良いが、2~3年後には都会に逃げ帰った人が多いと聞きます。

以前も書きましたが、私の自宅は徒歩30秒で薬局系スーパー、3分で日用雑貨のスーパー、5分でゆめタウン。家の裏手には保育所があり、そこから20mで小学校、半径200m圏内に5つも医院があります。勿論、セブンイレブンも徒歩5分、広島電鉄廿日市駅まで10分、JR駅まで13分という好立地。

こんな便利な所に住んでいる私は、田舎に移住するなんてばかなことは絶対に考えません。空気がきれいで食べ物が新鮮・・・土地が安くて子育てがし易い・・・なんて、軽く考えていると、相当なしっぺ返しが来ますよ。

田舎に住んでおられる方には申し訳ありませんが、過疎・辺地と言われる地域は、緊急の医療施設や地域力等も乏しく、防犯・防災体制が維持出来ないという「住環境が危機的な所」なのです。

あなたが、今までの人生に満足し、その新たな地域に生きる目的と覚悟を持つ人なら話は別ですが。

最近の過疎地・辺地には、「気軽に来ないでね」という注意事項があるようです。

「移住者は〝都会風〟を吹かさないで」人口2千人の町が作った「七か条」が波紋 親切心?ムラ社会の闇?住民困惑も 実はモデルケースがあった (msn.com)

池田町は岐阜県と接する山あいの町で、面積の約9割を森林が占める豪雪地帯だ。1月1日時点の人口は2327人で、例年約20人が主に県内の近隣市町から移住している。 町は空き家紹介や移住相談の窓口を設置して求人や学校の情報を伝えるほか、3歳児までの家庭に毎月、2万円分の地域商品券と子ども1人につき現金1万円を支給するなど、移住や子育て支援にも取り組んでいる。そんな町の思いを反映するように、1月16日に877世帯に配布された「広報いけだ」1月号では七か条を紹介。

第1条「集落の一員であること、池田町民であることを自覚して」  第2条「都市にはなかった面倒さの存在を自覚し協力して」 第3条「集落は小さな共同社会であり、支え合いの多くの習慣があることを理解して」 

第4条「今までの自己価値観を押し付けないこと。また都会暮らしを地域に押し付けないよう心掛けて」 第5条プライバシーが無いと感じるお節介があること、また多くの人々の注目と品定めがなされていることを自覚して」 第6条「集落や地域においての、濃い人間関係を積極的に楽しむ姿勢を持って」 第7条時として自然は脅威となることを自覚して。特に大雪は暮らしに多大な影響を与えることから、ご近所の助け合いを心掛けて」

 

『田舎ぐらしの7ヶ条』 – 全国町村会 (zck.or.jp)

和歌山県かつらぎ町の中南部にある天野地区は、200戸ほどの里である。この天野地区には、総戸数の1割に当たる20世帯の地区外からの移住者が暮らしている。『田舎ぐらしの7ヶ条』を掲げ、それを理解した上で来て欲しいというのである。

第1条 現金は要る 第2条 プライバシーは無いと思え 第3条 農業では食えないと思え 第4条 参加を求められる地域行事の多さを覚悟せよ 第5条 運転免許は必要だ 第6条 自分の今までの価値観は通用しないと思え 第7条 自然は時として大きな脅威になる

さあ、それでも田舎暮らしをしてみますか? 

今、政府が国民に求めている「コンパクトシティ構想」は、「皆が都会に住んで田舎を捨てれば、福祉・インフラ整備の経費だけでも助かるから」という発想のようです。でも、こういう問題こそ「国債発行」で賄えば、地方切り捨てにはならないのですがね。