もらい泣き

最近は、家庭の問題で我が家に来られる方が増えています。

引きこもり、生活保護、家庭内暴力、就職・転職相談等。また、こういう時代なのでしょうか、遺書の書き方や、財産分与、延命治療の拒絶、終活の仕方などの相談も多くなっています。

今は、応援する県議の後援会活動をしなければならない時期なのに、今日も昼から、市営墓地の確認などで忙しかったです(泣)

最初から判らない事は、ハッキリお断りしていたのですが、20年以上掛けてこまめに件数をこなせば、こちらの経験値も上がってきますから、それなりの対処ができるようになります。そうすると、意外と当たる占い師(笑)のように、評判が評判を呼ぶという、予想外の展開になっているようです。

「これは、市議会議員の仕事じゃないだろう」と、思う相談事もあるのですが、優柔不断な性格が災いして、つい相談に乗ってしまうので、背中の荷物が増えるばかり。

他市の先輩議員に聞いてみると、ほとんど全員から「そんな相談は受けたことが無い」と言われましたので、「ええ?!」と思いながら、「まあ、天職ですから」と、カッコ良い結論で修めておきたいと思います。

「何で、私だけ?」というような世俗まみれの疑問を感じていても、今さら言えませんから(笑)

 

さて今朝は、地元の保育園の卒園式がありました。昭和27年開園の、由緒正しき保育園なのですが、この度で廃園となりました。私も4歳からお世話になった処です。

昭和45年建設の鉄筋コンクリート2階建ての園舎で、長い間、耐震もできず、不安が一杯の保育園でしたが、民間主導ならば建替えの有利な資金を国が出すという制度に乗り、4月から取り壊して来年2月末に民間の新園舎完成となったのです。

この制度の裏には、「地方の公共施設を大幅に削減しなければ、将来の大きな財政負担となる」という、国の危機意識があります。民間で出来ることは民間に任せるという考えをベースに、近未来の公共施設の維持管理費を軽減するために、出来るだけ今の公共施設を削減し、民間に移行するという動きなのです。

約束事とは言え廿日市市も合併で、過疎地に稼働率の悪い大きな市民ホール、どう見ても不要な交流センターなどを新たに建設しました。

そして今回の事で、公共施設の削減では、最も避けるべき教育・厚生施設が、実は最も削減しやすい事が分りました。学校などは、過疎・辺地で子供が少なくなり、教育環境が正常に維持できないという理由です。

しかし今回の保育園は、駅近で街中にある条件が最も良い処。子供達の成長には欠かせない処でも、多くの需要がありながら閉園に追い込まれる現実があります。

行政の矛盾と、自らの無力さ、もどかしさ、何とも言えない怒りが込み上げてきた卒園式でした。

でも、1つ救いがありました。壇上で卒園証書を掲げて、皆の前で「00になりたいです」という見せ場。「僕は、大きくなったら警察官になりたいです」っていう男の子が多かった。証書を受け取ったお母さんが、ボロボロ泣いてました。思わずもらい泣きです。まだまだ、日本は大丈夫!!