これがもし実現していたら、シナが慌てる程度の問題ではありません。
「民主主義の最も正しい形が住民投票」という概念が、世界中を駆け巡り、スペインのカタルーニャ地方の独立・ フイリッピン南部ミンダナオ島のイスラム教徒による首都マニラの独立など、世界各地で紛糾している「地方VS中央」の歪が一挙に噴出する事になるでしょう。
思い出して頂きたい。 あのヒットラーやスターリンが、何を「武器」にあそこまでの独裁政治が遂行出来たのか?
それは、「民意」の悪用でした。 大衆の不満が「民意」を創り、その「民意」を掲げて自己を正当化し、民主的な選択のうちに、あの独裁国家が誕生したのは、皆さんもご存じの事。
その時、熱狂してヒットラーやスターリンのを迎えた国民は、日増しに自らの選択を疑い、後悔し始め・・・そしてその最悪の結果は、自らが負う事になりました。 しかも最大の被害者として。
大衆の「民意」とは、概ねそのようなものだと思います。
「民意」は最終的な責任を取らない。いや、取れないと言った方が良いかもしれません。
アリストテレスも、「民意を優先させる民主制」は、僭主政治に近い最悪のものだと、常々語っていました。
今回のスコットランドの独立騒ぎは、色々な根の深い問題があるのでしょうが、それにしても無責任すぎます。
石油利権や軍港は全て取るから財政は問題ない:ならば、1776年にアメリカがイギリスから独立した米英戦争を覚悟しているのか? しかも、防衛のセキュリティ機能の全てを英国に握られている現状で。
イギリスのポンドをそのまま使う: 独立国としてあり得ない甘さ。 英国が許すはずがないし、英国のGDPの2割にすぎない小国が誕生しても、経済難のEU自体が未承認か無視を決め込み、世論の動向を見ることになる。 つまり、自給自足の防衛外交金融の体系が組めない限り、他国はスコットランドを相手にしない。
まだまだ、言いたいことは幾らでもありますが、今のスコットランドは、住民投票という最悪の選択肢で国の行く末を決めるという、「誤った民主主義」の中で当分漂流を続けるでしょう。
アメリカの独立から始まって、1867年のカナダ独立、1901年のオーストラリア独立、1907年のニュージーランド独立、1910年の南アフリカ独立、1922年のアイルランド独立、大東亜戦争後のインド、ビルマ、パキスタン、マレーシア、スリランカ、アフリカ諸国と、大英帝国の終焉がしだいに濃厚になってき始めて、このスコットランドの独立騒ぎ。
自らの都合の良い民意を創りだし、その民意を振りかざして人気を得る政治家・・・ 日本にも数々居ましたね。
小泉さんは勿論ですが、今の原発騒ぎなんて、そのまま「左翼の都合の良い民意」を左翼マスゴミから刷り込まれ、多くの国民が思考停止に追い込まれています。
気を付けましょうね。 民意はどんな結果でも責任を取りませんから。 いや、取れませんから ^^;;;
(嘘言え!選択に責任があることさえ理解出来てないんだよ・・・)と、影の声あり・・