お勉強しましょう

久留米大学医学部免疫学講座トップページ (kurume-u.ac.jp)

[75版への追記箇所] :「(13) 抗体の役割は?」の章の「抗体陽性の意義」への追記。より

国立感染症研究所から興味深い研究結果が2021年7月2日に報告されました(Moriyama S, Immunity 2021, 7/2)。

新型コロナウイルス感染により作られ始めた中和抗体量は2~4か月後から急激に減少するようです。この減少は、軽症者に比べて重症者に強い傾向があるようです。しかし、ご安心ください。

中和抗体の量の減少に伴い、一つ一つの抗体が持つ新型コロナウイルスに対する効力は10か月かけて増強されて行くことが報告されています。

つまり、新型コロナウイルスとの実戦経験をもとにB細胞軍が成熟し、戦法が「量から質」へと変化し、少数精鋭部隊に最終的には置き換わると考えてよいのかもしれません。

また、少数精鋭部隊は非常に頼もしい限りで、質へと変化した抗体は「ブラジル由来変異株(ガンマ株)」や「南アフリカ由来変異株(ベータ株)」に対しても効果が発揮できると報告されています

国立感染症研究所(量より質)および米国エール大学(量より速さ)からの報告は、「抗体の効力は量だけでは判断できない」事を教えてくれています。

ワクチンは二回の接種から10ヵ月かけて増強し、変異ウイルスにも効果を発揮します。

この久留米大のサイトをみれば、コロナの疑問がほぼ解けます。お時間があればお読み下さい。かなり時間が掛かりますが、サンデー毎日の方には、特にお勧めしますよ(笑)

コメントは受け付けていません。