世も末

2年前にも書いていますが、財務省の影響力を強くするためには、「景気は悪い方が良い」。

景気を良くする(国債発行が容易:積極財政)政権なら、各省庁・各方面には万遍なく予算が回りますが、景気を悪くする(国債発行が容易でない:緊縮財政)政権では、予算が全体に回りにくくなります。そうなると、実質的に予算配分を握っている財務省の立場は上がる一方。

例えば、100億円程の予算要求でも、国交省の次官級が、財務省の係長級と面談しても、財務省側は「うちの課長には60億でまとめろって言われてまして」と、ペーペー野郎が上から目線で言える立場になるのです。

そして、「うちの課長は、3年後には肩たたきがあるんで、どこか良い処は有りませんかね?」と、暗に天下り先を要求したり、「小耳にはさんだのですが、お宅のOO課長さん、少しお遊びが過ぎませんか?」とか、守秘義務がある「個人の財務情報」を調べて、実は色々なことが出来るようです。

ご存じのように、日本ではアメリカのように、政権ごとに役人をすげ替えしたり出来ません。彼らは国家公務員としての身分を保証されていますから。

昭和の時代には、「日本は官僚が優秀だから、政治家がアホでも何とかなる」と言われていましたが、今は「政治家はアホが多い上に、国民に選ばれた者ではない官僚が日本を私物化している」という状況だと思います。

政治家も官僚も、自国の国益を優先しようという「当たり前の気概」が無い。こんなんで、日本は大丈夫なんでしょうかね?

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