大衆迎合のはてに

>百田尚樹「自民党のダメなところ。自民も安倍総理も支持してるが自民も8割が屑議員。他党は10割が屑。維新は5割が屑だからかなり良い」 

 現場の人間だから判る事ですが、地方議員の8~9割は、議員バッチを付けることが目的の人です。議員になって様々な勉強を始める人は、相当にマシな方で、当選して今まで、純粋無垢な頭のままで、一切勉強しない方も沢山いらっしゃいます。それで当選するんですから、これは選んだ方の責任ですね。

 それでもクズとは言いすぎです。多くの有権者の選択ですから。昔から言われるように「有権者のレベル以上の議員は出ない」という言葉通り。

 産経は今、「ポピュリズムの脅威」という特集を組んでいます。なかなか面白いですね。

 「ポピュリスト=大衆迎合主義者」ですから、今の韓国の文政権など、「デモクラシー:民主主義」が、国民感情を重視する「エモーション:感情⇒エモクラシ―」になっており、ポピュリズムの典型的な論法として、権力維持の為には「敵が必要だから」と、日本を執拗に攻撃することで生き延びようとしている訳です。

 イギリスでも、EU離脱で国民投票を行い、国民の意思で離脱決定となって始めて、英国民はその影響の大きさに戸惑いました。

言うだけボリス

離脱派であった議員達の中でも、ボリス・ジョンソンは過激な言動で知られ、離脱決定後、当然次期首相に名乗りを上げると思いきや、戦列からスゴスゴと辞退。

元々は残留支持派であったテリーザ・メイ氏が、受け手の無い首相の座に収まった訳です。

 この国民投票は、2013年、EU支持者であったキャメロン首相が、混乱する内外事情(リーマンショック以降のユーロ危機・移民の急増・同時多発テロ・失業問題など)のガス抜きの為に決めたものでした。

 大方の見方は、残留支持が勝利すると思われていましたが、投票率72.2%で離脱支持票が4%上回る結果となり、EU内外の驚きは、そのまま経済界に大きく響き、10%の関税を嫌う現地企業の大幅リストラや、日本車工場の移転騒ぎとなったのです。

 この辺りから英国民は、事の重大さを認識し始め、国民投票のやり直しを訴え始めました。

氷の女王メイ首相

 これが、ポピュリズムの怖さです。国民自身が自らの意思で投票した結果なのに、「景気が悪くなった。職場を首になった。国は責任を取れ!」とは、どの口が言う・・・と、氷の女王メイ首相はつぶやいているはず。

世界第5位の経済力と、EU最大の軍事力を持つ英がEUを離脱すれば、「ベルリンーパリーロンドン」の、トライアングルで、微妙なパワーバランスをとっていたEUは、ドイツの一人勝ちになります。

もともと、ドイツを抑え込むことが目的の一つであったEUは、これからどうなるのか? 

 皮肉にも、国民投票という大衆迎合の手段が、世界のグローバル化に反旗を翻したとも言えます。ある意味、良かったのかな?(笑)

 

 

コメントは受け付けていません。